京都市人材育成方針に関する見解
| 1. | 2月6日,京都市は「京都市人材育成方針」(以下「新方針」)を発表しました。 「新方針」は,「京都市人材活性化基本方針(案)」(以下「現行方針(案)」)の取組期間の終了に伴い,「職員の意識改革や能力開発を促進し,より高品質で満足度の高い行政サービスを提供していくために…さらなる取組の促進を図ろうとするもの」で,取組期間は「平成18年度から平成22年度までの5年間」としています。 |
| 2. | 「新方針」と「現行方針(案)」との違いは,表題からも明らかのように「(案)」の文言がなくなったことです。「現行方針(案)」は,取組状況とその中での意見を踏まえ内容を改善していくスタンスを示していましたが,「新方針」は確定した位置づけになっています。 |
| 3. | 「現行方針(案)」は京都市として人材育成に関して初めて市民にも公表する形でまとめたもので,取組期間を経過しその総括は注目するところですが,「新方針」は「『市民志向』『成果志向』への意識改革は着実に進展しています」とするだけで,個別の取組に対する総括がいっさい示されていません。根拠も示さず評価することは,「お手盛り」の批判を免れませんし,職員に対する説得力も持つことはできません。ましてや,市民への説明責任すら放棄しているといわざるを得ません。 |
| 4. | 今回新たに,「目指すべき職員像」を設け,最初にあげられた「(1)高い遵法精神と人権文化を築く強い意志に基づき,責任ある行動をとる職員」をはじめとする5つの職員像・求められる能力・姿勢が示されています。しかし,「新方針」では京都市のあるべき姿・京都市としての目標が示されていない中で人材育成が論じられており,職員が何のために仕事を進めていくのかについて何らふれられていません。自治体「構造改革」が進められようとしているとき,市民の命とくらしを守る京都市の役割をまず明らかにしたうえで,その中での自治体職員のあるべき姿を議論するのが,そもそもの出発点であるべきです。 |
| 5. | 現在国が進めている給与制度改革に関わっては,現在部・課長級に試行されている人事評価制度の本格実施を規定し,課長補佐級以下の職員への拡大を検討・研究するとしています。しかし,人事評価制度は,「新方針」自体で「試行結果を検証する」とする状況であるもかかわらず,本格実施を行おうとすることは,本末転倒の議論です。そこには,職員の現状をきっちり見つめ人材を育てていく視点は見受けられず,人材育成すら国の言いなりに進めていく姿勢が見受けられます。同時に,勤務実績を考慮した給与制度を「職員の働きがいを高める取組」として研究・検討するとしており,「査定昇給制度では働きがいは感じられない」とする春闘アンケートの結果と真っ向から対立する内容になっています。さらに,評価基準すら定まっていないにもかかわらず分限処分を「適用する」とまで言い切っており,「まず結果あり」のそしりを免れません。 |
| 6. | 人事評価制度の本格実施や分限処分の適用等は、職員の労働条件や場合によっては雇用にも関わる問題です。労働組合に提案することもなく実施を云々することは,労働組合の存在意義を無視するものであり断じて許すことはできません。この間組合員の団結の力で培ってきた事前協議の徹底を、あらためて当局に確認させる必要があります。 |
| 7. | 市職労は,「新方針」の一方的な実施を許さず、職員が市民のための仕事を働きがいを持って安心して進めていくことができる京都市政にむけて,全力で奮闘する決意です。 |
2006年2月14日
京都市職員労働組合中央執行委員会
>>原文はこちら [ 京都市HP総務局人事課 http://www.city.kyoto.jp/somu/soujin/zinzai.html ]