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2016年11月14日

【ザ・しょくば】2016.11.11

 京都市美術館へのネーミングライツの導入が決まった。賛否が分かれているようだが、最善の策だったのか、はたまた未来へ禍根を残してしまうのか、それを判断するのは難しい。議論が密室の中で行われ、導入の経緯が明らかにされておらず、その善し悪しの判断材料が十分に市民に示されたとは言い難いからだ。▼市議会では、「企業名が美術館に付くことには市民に抵抗感がある」「美術館の歴史への冒とくではないのか」「歴史的な施設にそぐわない」と与野党を問わず、見直しを求める声が上がっている。そんな中、京都市は「財政が厳しい」との一点張りの説明に終始した。▼さて、今年2月の京都市長選はまだ記憶に新しいが、その直後に行われた職員に向けた市長訓示。そこでは、「伝える力」が強調された。せっかく素晴らしい政策・施策を進めているのに市民の理解が進んでいない。それは職員の「伝える力」が足りないからだと。▼「伝える力」は大切だ。私たちは自分の仕事に誇りを持っている。その仕事の大切さを市民に伝えることは、わざわざ訓示されずとも実践している。その中で多種多様な意見を踏まえ政策・施策を磨き上げ、より良いものに仕上げていく。それが市民と行政が一体となって地域を支える、地域を創るということだ。こうした目線でこの命名権の売却までの経緯を振り返ったとき、違和感を覚えるのはなぜだろうか。
(颯吉)