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2017年07月10日

【ザ・しょくば】2017.7.1

民泊新法(住宅宿泊事業法)が先日の国会で成立した。年間180泊の制限があるとはいえ、住宅地でも、宿泊施設の営業が可能となる。また、住宅をそのまま民泊として利用するため、消防設備等も不十分である。防災、防犯など多くの不安を抱え、市民の生活を脅かすおそれのある稀に見る規制緩和が十分な議論もないままに施行される。▼民泊新法が施行されていない現在でも民泊は全国的に拡がっており、京都市が実施した民泊施設実態調査では、7割が無許可(違反)だと推計されている。即ち、民泊新法は違法状態を現状追認し、市民の生活を脅かす危険な法律だ。▼宿泊施設が不足しており、観光立国のためには観光客を受け入れる宿泊施設の整備が不可欠だと国は強調する。確かに、その側面が否定されるものではない。しかし、観光とは、その地域の文化に触れ親しむことであり、その文化を醸成する源となるその地域で営まれる人々の暮らしを無視しては成立しない。私たちの暮らしが破壊されれば、おのずと文化も破壊され、観光客が寄り付かない無機質なまちへと変容することは明らかだ。▼幸い京都市長は、法の成立にあたり「地域独自のルールが定められ、実効性が確保できるよう、引き続き国へ強く要請する。市民生活を脅かす違法民泊は断じて許さない」と強く語った。法施行までに有効な対策を打ち出せるだろうか。その本気度が試される。(颯吉)