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2018年12月03日

[声明] 京都市は自衛隊への個人情報の提供方針を撤回せよ

[声明]   京都市は自衛隊への個人情報の提供方針を撤回せよ

京都市は、住民基本台帳から18歳と22歳になる市民の宛名シールを作成し、自衛隊に提供することを決めました。現在の閲覧による転記から、京都市が対象者全員を宛名シールにして、自衛隊がほしい個人情報を「もれなく」、「手間なく」、京都市が責任をもって提供するものです。個人情報保護審議会でもそこまでする必要があるのかという意見が出されていました。

個人情報の極めて重要な事項である氏名や住所の情報を明確な法的根拠なしに提供することは認められません。まして、安保法制(戦争法)によって海外での武力行使が可能となった自衛隊の入隊を促すことは、市民を戦場に送り出し、いのちを危険にさらすことにつながるものです。

京都市職労は、住民基本台帳情報の自衛隊への提供方針に強く抗議するとともに、その撤回を求めます。

京都市は、今年の3月に市役所内の掲示板で、7月からは区役所・支所の掲示板で自衛官の募集ポスターの掲示を行い、京都市職労は直ちに抗議の申し入れを行いました。自衛隊に対しては、様々な考えがありますが、安保法制(戦争法)によって、海外で他国の戦争に参加し、殺し殺されるかもしれないことになった自衛隊の募集に地方自治体が積極的に協力を進めることの是非が問われています。

自衛隊への住民基本台帳情報の提供は、京都市が市民を海外の戦場に送り出すことに協力することであり、戦争に協力する事務にほかなりません。住民のいのちとくらしを守る地方自治体の本来の役割に反する行為です。

同時に、個人情報保護の観点からも大いに問題があります。

京都市は、適齢者情報の提供は法定受託事務であること、住民基本台帳法第37条1項が「資料の提供を求めることができる」と規定していること、従来と取り扱いが大きく変わるものではないことを提供の根拠としています。

しかし、国会での国の答弁でも、法定受託事務だが応じるかどうかは市町村の判断であることが繰り返し確認されています。また、専門家からは、住民基本台帳法第37条1項が想定する「資料」には、氏名や住所という個人情報は含まれず、提供する法的根拠はなく違法の疑いがあると指摘されています。20政令指定都市中、紙媒体で情報提供するのが2市にとどまっていることも、各自治体が慎重な対応をしていることを示しています。

まさに、貴重な市民の個人情報を明確な根拠もなく任意の要請で提供してよいのかという問題です。かつて京都市は自衛隊による住民基本台帳の閲覧も認めていませんでした。今回の方針は、京都市自らの判断で個人情報を自衛隊に提供するという点で、これまでの取り扱いと全く異なるものです。この判断をした京都市の責任が厳しく問われなければなりません。

京都市会は、1983年3月に「非核・平和都市宣言」を決議し、「京都市は,あらゆる国の核兵器の廃絶と軍縮を求める。」「京都市は,戦争に協力する事務は行わない。」と高らかに宣言し、平和と核兵器廃絶を希求する多くの市民を励ましました。

京都市は、戦前に住民を戦争に動員した痛苦の経験からも、住民のいのちを戦争の危険にさらす業務に二度と協力するべきではありません。自衛隊への住民基本台帳情報の提供は、「非核・平和都市宣言」にも反します。

京都市職労は、自衛隊への住民基本台帳情報の提供方針を京都市が撤回することを求め、憲法がいきる自治体をめざして、いっそう運動を進めていくものです。

 

2018年11月27日

京都市職員労働組合中央執行委員会