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2019年04月24日

時間外労働の上限規制 上限スルーのあいまい規制に怒り

時間外労働の上限規制
上限スルーのあいまい規制に怒り

京都市職労本部書記長 大野 由晴

 時間外勤務の上限規制などを盛り込んだ改正人事委員会規則が、4月1日から施行されましたが、その内容は市職労の要請を十分考慮せず、納得のいく説明もないまま拙速につくられたものでした。3月28日、人事委員会に対して抗議。具体性、客観性のある規定に改めるなど、必要な再改正を求めて申し入れました。

誰も判断できないあいまいな基準

今回の人事委員会規則の問題点を一言でいうと、誰も判断できないあいまいな基準にしたことです。
人事委員会規則は、月45時間、年360時間を上限とすることを基本原則とするものの、業務量、業務の実施時期、その他の業務の実施に関する事項の調整を図っても時間外勤務を命じる必要があるときは、月100時間、年720時間、複数月80時間まで認められ、さらに大規模災害への対処、その他重要な業務であって速やかに処理する必要がある場合は、特例業務として上限のない時間外勤務が認められるという内容です。
長時間労働をなくすための規制で重要なことは、上限がいかに厳格に守られるかということですが、人事委員会の規則では、「業務量、業務の実施時期等の調整」や「その他重要な業務」といったあいまいな表現で、どの程度の調整や重要度であれば上限を超えてもやむをえないと判断されるのか、全くわかりません。
わからないどころか、普通に読めば、業務の量や実施時期を調整さえすれば、職場がどんなに人員不足でも基本原則を超える残業が認められることになりますし、私たち公務員の仕事は市民生活に関わるものばかりですから、すべての業務が特例業務と判断されかねません。これではまったく規制になっていませんし、何とでも解釈できる基準にして現状を追認したと言われても、仕方ありません。

上限規制の出発点に立って厳格な運用を

上限規制は、長時間の過酷な労働が原因で多くの命が失われたことを教訓に、「いかなる理由があっても人の心身が壊れるほどの労働をさせてはいけない」ということから出発したはずです。だからこそ、原則を超えた時間外勤務は、使用者の事前の努力で回避しようのない場合だけに限定されなければいけません。
人事委員会の規則は、非常に不十分な内容となってしまいましたが、上限ができたこと自体は現状より前進しています。次は当局に対して厳格な運用をさせ、上限を超える時間外勤務をさせないように追及していきます。