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2019年05月23日

公務の産業化の本質捉え違法行為追求で撤回を

京都市職労学習会
公務の産業化の本質捉え違法行為追求で撤回を

 直面している課題でもある介護保険業務の集約委託化問題など、公共サービスを民間企業に丸投げする公務の産業化が、全国の自治体ですすめられています。京都市職労は5月16日、京都自治労連弁護団の毛利崇弁護士を講師に「公務の民間委託の法的問題を学ぶ」と題した学習会をハートピア京都で開催。介護保険業務を担う嘱託員も多数参加し、活発な質疑が交わされました。

偽装請負はまぬがれない

介護保険業務の集約委託化問題は、具体的な一つひとつの業務の検討を議論する場として、業務検討会が行われます。この間、「市民の会」や社保協の申し入れの際に、担当課からは「偽装請負にならないように検討する」と述べるなど、当局も法律違反を危惧します。
京都市の民間委託は、ごみ収集業務や会館の管理運営などで導入されてきましたが、最近では、福祉関係、窓口関係業務といった行政の事務を切り分けて委託、あるいは、1カ所に集約して委託するという手法が取られています。
民生支部では、2017年に生活保護の医療扶助・介護扶助業務の民間委託提案を撤回させました。とりわけ問題となったのは偽装請負。圧倒的な反対の声を背景に問題点を追及し、断念に追い込みました。
区役所業務でも、夏以降、戸籍や住民票などの証明書の郵便請求事務を委託することが決まっています。区支部協議会は「偽装請負になりかねない」と懸念。監視を強め、委託を許さない運動を強めていきます。
学習会の冒頭あいさつで小林竜雄委員長は、「個別に指揮命令があると偽装請負になるが、委託された現場で、市民が相談してきているその瞬間に、正規のルートをたどっていたら、時間もかかり、仕事がまわらず、市民にも迷惑をかけてしまうことになる。善意と『やむにやまれず』の状況から、実際は指示関係が生じてしまう」と指摘。「業務一つひとつの事案について、その対応が違法行為になるのかどうか、厳しく追及を積み上げて、ハードルを高くして撤回に追い込もう。現場の力を結集させるときだ」と力強く訴えました。

市民サービスよりも利潤追求

講演した毛利崇弁護士は、全国自治労連弁護団の一員として、「包括的民間委託についての意見書」に携わりました。「意見書」は、包括的民間委託を計画している島田市への調査を踏まえて作成。島田市は、この「意見書」から予算議会で否決となり、委託方針が頓挫しています。
毛利崇弁護士は「行政の窓口を委託した場合、偽装請負にならざるをえない」と指摘。偽装請負の問題点と、非効率化と撤退の可能性のリスクのおそれを追及のポイントにして、市民サービスの低下に直結することから、市民と一緒に運動を展開していくことが重要だと語りました。
また、全国的な公務の委託化のねらいが、産業界の利益追求にあることを指摘し、「公共サービスはいろいろな市民に平等に提供しなければならず、対応するためには余裕が必要。民間委託の問題は〝無駄をはぶいて弱者を切り捨てる〟という企業の利潤追求の理屈が根底にある。委託方針撤回に向けて一緒に頑張りましょう」と激励しました。