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2019年06月17日

【ザ・しょくば】2019.6.1・6.11

財界が提言した「新時代の日本的経営」(1995年)。新自由主義的政策をベースに規制緩和、労働者派遣法の制定と派遣業種の原則自由化といった労働市場改革をすすめ、フリーターという働き方、就職難民、ロスジェネ世代がつくられた。1995年頃からの就職氷河期と呼ばれる事態のなかで、大学教育においてはキャリア教育が推奨される。ばかばかしいが、ビジネスマナー講座もその一環だ。▼大阪経済大学准教授の伊藤大一さんの指摘では、政府が非正規雇用の働き方を奨励し、正規雇用の道は狭き門。大学生活において勝ち残りをかけた熾烈な就職競争のなか、学生たちのなかに「個人化理論」が浸透しているという。「就職がうまくいかないのは、あいさつがなっていないから」というように原因を個人に置く。就職活動は、学生の人格否定を引き起こしている。企業の論理を内面化し、社会の問題であっても個人の問題に置き換えられる。就職先がブラック企業であっても、そこで通用できなかったら個人の責任。そして社会問題ではなくなってしまう。▼伊藤さんは、学生のなかで「批判的精神の欠如」がすすんでいると警鐘を鳴らす。そんな環境と教育のなかで、京都市に就職してきた世代。▼労働組合は数が力。それは団結によって強固となり、知識によって導かれる場合に力を発揮する。労働組合に加入して個人化理論を乗り越えてほしい。
(赤髭)