お知らせ・ニュース

2020年08月17日

京都市立病院の現状

「市民の健康といのちを守るために」
―医療現場の最前線で―

病院支部の取材から

病院支部ではこの間、新型コロナウイルスによる肺炎患者の入院を受け入れ対応するにあたり、安全・安心の医療体制と職員の労働条件の改善等を求め病院当局と交渉を重ねています。
7月17日夕に、病院職員の新型コロナウイルスの感染判明後も、懸命に患者(市民)と職員の健康といのちを守るため、奮闘を続ける支部の取り組みを紹介します。

高い緊張の中奮闘する職員に市と同等の特勤手当を

再び新型コロナウイルス感染症が全国的に拡大する今、京都市においても感染者数が過去最多を更新し、感染経路不明者数も増加傾向です。
病院支部では、患者と職員の安全を第一とし、防護服やマスク等の確保、特殊勤務手当の支給、自宅待機職員のホテル利用時の宿泊補助の支給や職免の取り扱い、職員のメンタルヘルスケアの充実、来院者全員の出入り口の一元化によるトリアージ体制(発熱者のチェック機能)等を3度にわたり要求してきました。
7月17日にも組合員から寄せられた96通の「わたしの声」を病院当局に手渡し、京都市基準の特殊勤務手当の支給を求めました。しかし、その日の夕刻、職員の感染が判明し、直後から外来診療・救急等の一時停止、濃厚接触職員の自宅待機など、病院機能に大きな支障が生じるとともに、職員の不安と緊張が一気に増しました。「クラスター発生により、市民の方々にも多大な不安と心配・ご迷惑をおかけしましたが、そのような状況下でも、市民から心温まる励ましの声も届いており、大変ありがたく思っています。」(病院支部役員)と院内感染が起こるなかで勇気づけられることもありました。
医療従事者等が新型コロナに感染した場合「業務外で感染したことが明らかである場合を除き、原則として労災保険給付の対象とする」(厚生労働省4月28日「新型コロナウイルスに関するQ&A」)とされており、陽性が判明した職員については、病院当局からも公務災害の申請を行う予定との回答を受けています。
ところが、特殊勤務手当について病院当局は「毎月一億円以上の減収が続いており、現時点では京都府の『特殊勤務手当の補助制度』分以上に病院独自の手当支給の上乗せを考える余地はない」と、京都市を下回る内容を示し不誠実な姿勢を崩していません。(病院労組ニュース第17号より)
一方で、近隣の京都府立病院では、新型コロナ感染症対応者への特殊勤務手当の改正と増額を、国による新型コロナ感染症指定日の2月1日に遡及し、手厚い特殊勤務手当を支給することを決定しています。
感染者を受け入れる市立病院でも、特殊勤務手当の手厚い支給は、現コロナ禍で感染リスクが高い中、奮闘する職員への労いを表す意味でも、職員のモチベーションを維持するためにも欠かせないものです。
今後予想される新型コロナの第2波第3波に対し、今後も積極的に市立病院として、市民の健康といのちを守る役割を果たしていくためには、京都市からの支援が必要です。そして、病院の減収は個々の病院経営努力だけでは難しく、病院が今までと同じように医療提供できるよう、国民の健康といのちを守るためには、国の支援も必要です。

 

「わたしの声」を聞いて下さい!!
病院支部が病院当局に提出(7月17日)〈抜粋〉

・京都市の特殊勤務手当の基準を守って。
・感染防止用の個人用防護具が不足し、なくなってしまったらと不安の中で陽性患者対応をしていた。
・コロナの指定病院(市立病院)で働いていることで、「近寄らないでください」と言われた。近所の人の目も気にした。子供がいじめられたりしないか心配だった。
・マスクが支給されない時期に、マスクをしていないことで患者家族から罵られ、精神的苦痛を受けました。
・感染症病棟では、たくさんの不安・恐怖・疲労から体調を崩すスタッフ。いまだに体調が戻らない状態です。この状況を知ってほしい。
・自宅待機していました。見えない・わからない中で患者さんと接するのは本当に怖いです。家族や家族の勤務先等の関係者にも迷惑をかけました。また、自分が感染しているかもしれない恐怖もつらかった。現場の職員の気持ちを考えてほしい。
・防護服のない中で、発熱患者と何回も接触した。感染しているかも、感染させてしまうかもと不安で、小学生の子どもを一カ月半実家に預けた生活でした。

 

市民と職員の安全安心の確保を

京都市職労は、新型コロナウイルスの感染リスクに対し、高い緊張感を伴う業務の中で危険を顧みず使命感を持ち、市民のいのちと健康を守るために奮闘し続ける市立病院の職員のみなさんに敬意を表します。同時に、今回陽性が判明した関係者すべての方々の一日も早い回復を願います。これからも、市民(患者)と職員のいのちと健康を守る立場から、情報の把握に努め、安全・安心の医療体制と職員の労働環境を守るために、諸要求の実現に向け病院支部とともに共同して取り組みを進めていきます。