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2020年10月05日

暮らしも職場も持続不可能な行財政改悪

その「審議会」ちょっとまった!
暮らしも職場も持続不可能な行財政改悪

京都市は、危機的な財政状況について議論をする諮問機関「京都市持続可能な行財政審議会」を設置。市民生活に必要なあらゆる福祉施策を削減の対象として名指しで攻撃しています。

職員に対しては、給与カットや人員削減などを示唆。加えて危機的な財政状況の共有と「これまでのルールにとらわれない踏み込んだ行財政改革を断行するため、具体的な取り組みの提案」を強要しています。

京都市職労は、関係団体とともに、財政削減のみを目的とした行財政改革に抗する大運動に取り組んでいきます。

あらゆる福祉制度をターゲットに

「コロナ禍と向き合う社会がいま問われている。自己責任、格差社会を問い直されなければならない。そのときに、京都市では、厳しい財政状況だけを理由に、市民の暮らしを支えるあらゆる福祉制度をターゲットにした、市政も暮らしも持続できないような重大な審議が強行されている」

「京都市『持続可能な行財政審議会』学習会」(9月18日)であいさつに立った梶川憲京都総評議長が喝破しました。

京都市は、7月以降、歳入歳出の抜本的見直しを検討する持続可能な行財政審議会を開催。厳しい財政状況を強調して国からの義務付けがないものや他都市を上回る福祉制度はすべて見直しの対象としています。

さらに、全職員に対しても「市民生活や関係団体等に大きな影響を及ぼすなど、検討の初期段階から市長の御意見を確認する必要があるもの」に関して、改革の提案を行うように「依頼」しています。

コロナ禍において切迫する市民の生活は横に置き、自治体の果たすべき役割は議論せず、「削減」だけが議論されている異常事態。背景には、自公政権がすすめてきた地方交付税の削減などの自治体への攻撃があります。学習会では永戸有子市職労委員長が登壇し「国とのたたかいなしには根本的解決はない」と指摘しました。

国に対峙する京都市の姿勢が問われていますが、市は行財政改革の名のもとで、職員削減と市民負担を強いておいて、北陸新幹線の延伸、堀川地下バイパストンネル、環状ネットワークなどの大型公共事業は審議の対象外にしています。永戸委員長は「この構造を市民に広く知らせていく必要がある」と強調しました。

学習会は、敬老乗車証、学童う歯対策事業、保育、国民健康保険など、様々な分野から切実な訴えが続きました。それぞれの地域での学習会の開催、Twitterや宣伝カー、ビラの配布などの宣伝、署名などで広範な市民に伝えていこうと確認しました。

いま職場では、財政削減を目的に行われてきた人員削減の結果、職員は深刻な長時間労働を強いられています。感染症対応の最前線に立つ職場では200時間を超える、過労死基準をはるかに上回る長時間労働が続いています。集約化などで公衆衛生機能を脆弱にしてきた弊害もあります。

9月16日の市役所前宣伝では、大野由晴書記長が、「財政削減のみを目的におかず、私たちが本来担うべき役割である『住民福祉の増進』を実践していこう」と職員に呼びかけました。

市民や関係団体と共同して、民主的な行財政運営、自治体建設をめざし、運動を強めていきます。

学童う歯対策は行政の責任で

― 子ども医療京都ネット・事務局長 新日本婦人の会・事務局長 澤田 季江さん ─

京都市の「持続可能な行財政審議会」では、学童う歯制度について「早急に見直すべき」という発言があったと聞き、本当に残念です。

この20年間で親の口腔ケアの意識が高まる中、子どもの虫歯は83%から37%に、永久歯の虫歯は1人3・34本から0・82本に減っています。

一方で、昨年の全国保険医団体連絡会の調査では、虫歯が10本以上ある等で咀嚼が困難な「口腔崩壊」の子どもが一人でも「いた」と回答した学校が28・1%で、全国の3割近くの学校に口腔崩壊の子どもがいる可能性がある。つまり、子どもの歯科の健康をめぐって二極分化が進んでいるのです。

子どもたちにとって、歯の喪失は運動や学習能力の低下を招き、将来の健康を損なう要因となります。「歯磨きをしっかりさせるのは親への教育」「予防が大事で治療に補助することに意味があるのか」という委員の発言もあったそうですが、治療の放置はもちろん子どもの責任ではありません。

歯医者に連れていけないという親の働き方の問題があります。また、家計がギリギリで苦しいと、どうしても歯科や眼科は後回しになりがちです。さらに1人親家庭や経済的な困窮、ネグレクトなどが絡み合っている事例が多いのです。

だからこそ行政に支えてほしい。子どもの歯の健康の二極化・格差、治療の放置を、子どもと家庭の自己責任にしてはなりません。

敬老乗車証は「市民の宝」

― 敬老乗車証守ろう!連絡会代表 長田 豊さん ―

2013年、門川市長が『京プラン』の中で、敬老乗車証制度を現在の『応能負担』から『応益負担』に変えるという改悪方針を提案して以来、『敬老乗車証守ろう!連絡会』は17回にわたり市と懇談を行い、集会や宣伝行動で市民へ改悪内容を知らせ、計4万6千筆を超える改悪反対署名を集め、今の制度を守ってきました。

乗るたびに一律負担を求める『応益負担』では、低所得者ほど負担増になり、本来の制度の趣旨、福祉の精神と全く相いれません。

昨年、私たちがとりくんだ市民アンケートでは、敬老乗車証で外出の機会が増え、社会参加・健康・経済面での効果など、多方面で効果があることが明らかになりました。

しかし、京都市は制度の効果を検証する市民アンケートを求める声に対し、「手法が確立していない」と拒否を続け、若者層と高齢層の分断をあおるような政策提案を示し、また『持続可能な行財政審議会』の中でも京都市の支出をいかに減らすかの視点のみで議論が進められています。

署名には、「今以上の負担が増えれば社会参加どころか、通院控えが出てくる」「年金生活ギリギリで一回乗るごとに100円必要では外出できない」など多くの市民から悲鳴のような声が寄せられています。

高齢者が豊かに暮らせる、言わば『足』の役割を果たしているのが敬老乗車証。改悪反対署名をさらに広げ、なんとしても『市民の宝』を守っていきましょう。