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2020年11月16日

コロナ禍で露呈した脆弱な公衆衛生行政

コロナ禍で露呈した脆弱な公衆衛生行政
京都市の公衆衛生行政充実を求めるフォーラム

 終息の見通しがない新型コロナウイルス。その中で、公衆衛生行政が、大変脆弱なものであることが露呈しています。京都市でだれもが安心して生活していくためにも、公衆衛生の充実は不可欠です。

11月1日、ウイングス京都で、京都市の公衆衛生行政充実を求めるフォーラムが、市職労も参加する実行委員会の主催で行われました。

 

危惧していた通りの現状が露呈

基調講演では『市民の権利としての公衆衛生の再生へ』のテーマで佛教大学教授の岡﨑祐司さんが講演しました。

昭和期の衛生学者・丸山博さんの著書から「役所仕事の合理化の美名のもとに、保健婦業務が住民から遊離して、官庁事務機構の一部となってしまったとき、保健婦活動は見はなされてしまう。私はそれが心配である」という一文を紹介し、昭和60年代から公衆衛生を担う保健師の役割が少しずつ変えられてきており、そのことを研究者は改悪と捉え危惧していたこと。京都市の保健師業務が、丸山さんが危惧した通りに進み、現在のような脆弱な公衆衛生になっているということを指摘しました。

感染症予防や対策など公衆衛生は、憲法25条・生存権にも明記された生活保障や社会保障として、公の責任で向上や増進に努めなければなりません。それを担う自治体労働者の仕事と市民の生活を結び付けて共同することが必要であると強調しました。

 

公衆衛生業務の現場から

京都市職労からは福本えりか書記次長が、この間実施した市民アンケートの集約結果と京都市で働く保健師に聞き取り調査を行った結果を報告しました。

繰り返し行われてきた組織改正と進む業務分担制により、保健師が行うべき必要なサービスが行き届かなくなっている現状や、家庭訪問ができない人員体制、保健師の専門性が十分発揮できない不満や不安などを、保健師が関わった実例を交えて報告しました。

フロアからは、コロナ対応を最前線で行う現役保健師、OB保健師、医療機関から見た京都市のコロナ対策、医療関係団体が考える京都市の公衆衛生行政の充実、名古屋の公衆衛生の状況など様々な発言がありました。

市職労が報告した保健師に対する聞き取り調査や名古屋の状況など、今回のフォーラムを起点に、今後も引き続き調査を行い内容を深める必要があります。

今後も京都市の公衆衛生行政の充実に向け、実行委員会に結集し共同の取り組みを行っていきます。