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2020年12月02日

広がる不安 ─鏡山保育所民間移管問題 ─

広がる不安─鏡山保育所民間移管問題─
京都市は市営保育所をすべてなくすのか

京都市は鏡山保育所の民間移管を11月9日に広報発表しました。

山科区に1カ所の市営保育所である鏡山保育所は、以前から周辺の民間保育園での受け入れを断られた障がいのある子どもや、困難ケースの受け入れが多く、常に関係機関との連携を密に行い、子どもと家庭を丸ごと受け止める支援をしてきた、山科区に無くてはならない保育所です。

市営保育所だけでなく、民間保育園の中にも驚きと抗議の声が広がっています。

 

納得できない!
法人からの提案ですぐに移管決定

鏡山保育所の近隣にある山科保育園(0~2歳の乳児保育園)を運営する社会福祉法人から、民間移管に関する提案が10月20日にあったことを受けて、京都市が移管する事を決めました(11月9日広報発表)。

わずか20日間での民間移管表明。「民間園の都合で提案された移管を、京都市は十分検討もせず決定するのか。納得できない」「市営保育所の役割をどう考えているのか」

保健福祉センターの職員や民間保育園関係者からも、今回の手法や、十分な検討をしたとは思えない決定に疑問の声が上がっています。

現場の保育士は、市営保育所の移管で、公的責任で行うべき保育や子育て支援を次々と切り捨てる京都市に「『子育て環境日本一』などと二度と言わせない」と怒りで声を震わせます。

今まで市営保育所では、単に保育を行うだけではなく、障がいがある子どもや配慮の必要な子ども、児童相談所や保健福祉センターが関わっている虐待や困難ケースを積極的に受け入れ、セーフティーネットとしての役割を担ってきました。
その中でも鏡山保育所の保育は、子どもと保護者の「生活」と「命」を守ることに直結する、セーフティーネットの役割が特に大きい保育所です。

 

市営保育所の民間移管路線は破綻している

京都市は2012年以降、利用している保護者からの「民間移管は不安。移管しないでほしい」という声を無視して、9カ所の市営保育所を民間移管してきました。

さらに今後も「不断の検証を行い、民間移管に取り組む」といっています。そのような中で、中京区の聚楽保育所では、3度目の公募で今年4月に移管先法人が決まったものの、10月26日の市会の直前に法人から辞退の申し出があり、提案されていた民間移管に伴う廃止条例を撤回する事態が起こりました。

選定した法人の辞退や、市としての主体性もなく法人からの提案で決まる民間移管など、強引に押し進めてきた民間移管路線がすでに破綻していると言わざるを得ません。

 

現場の怒りの声を集めて

民生支部では、今回の民間移管に対し11月18日、支部見解を発表しました。

京都市が市営保育所の果たす役割について一切示さず、保育所運営費の削減を最優先に民間移管を進めようとしていること。法人からの提案に市としての対案は持ち合わせず、今後も公的役割を放棄し、民間移管を加速させる可能性も否定できないと指摘し、民間移管の撤回を求めています。

保育所評議会は、突然の民間移管の決定に大きなショックを受け、将来の不安さえ感じている現場の声を集めるため、抗議の署名に取り組みます。