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2021年02月18日

長時間労働・執務環境 課題の後追いではない体制構築を―コロナ禍の自治体職場では今⑤

長時間労働・執務環境
課題の後追いではない体制構築を
─コロナ禍の自治体職場では今⑤

 新型コロナ感染者の対応を最前線で行う医療衛生企画課。コロナ対応職員の長時間労働の状況は、感染が拡大した12月に、100時間を超える時間外勤務を行った職員が26人と、依然過酷な状況が続いています。

年明けには、最大84人のコロナ対応の体制を確保したと当局は交渉で明らかにしていますが、執務環境が過密となるなどの課題が山積しています。現場の保健師に取材しました。

応援体制の拡充の裏で

新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の対応部署である医療衛生企画課は、朝日ビルの2階にあります。

その医療衛生企画課の職員の時間外勤務が長時間になっていることが問題となっています。

医療衛生企画課の職員の業務軽減のため、応援体制が拡充されてきました。2020年8月から1週間の新規感染者の数により、保健師は1~3号体制で、各部署から応援に入っています。それに加え、人材派遣導入、新規採用職員の前倒し採用により、応援体制を広げてきました。現在は、事務職の応援、希望者を募る形での保健師手上げ式応援も実施され、その結果、医療衛生企画課の職場環境が大変過密な状態になっています。

鳴り止まない電話と過密化

職員が増えるたびに、レイアウト変更は実施されていますが、人が多くて3密と言わざるをえない状態です。

応援職員は、1台の長机に3人が座り、隣との距離は1メートルもありません。その長机が3~4台連なっています。前の人とは、アクリルボードがありますが、窓口用の物ですから下部に空間があり、隣のボードとも間が空いています。長机を増設したところには、アクリルボードはありません。

すべての職員は感染予防に十分気を使いながら、こまめな手洗い・手指消毒、マスクを着用しています。
しかし、連絡業務で電話をかけることが多く、1台の電話を職員2~3人が使い回しています。平日は電話が鳴り止まず、使用のたびに消毒することはできない状況です。

専門性活かせる体制強化を

過密を避けるため、一部を4階に移動させましたが、その結果、2階と4階の連絡には電話を使い、時には何回も階段で行き来しなければなりません。

現在まで、医療衛生企画課の業務に携わる職員に、新型コロナの感染者は出ていません。

しかし、万が一ここで感染者が発生すれば、何人もの濃厚接触者が発生し、京都市の新型コロナ対応部署の機能が混乱することは明らかです。

最近では、新型コロナの感染者数が減少し、医療衛生企画課は少し落ち着きつつあります。しかし、さらに第4波、第5波の懸念もあります。

落ち着いている今のうちに、発生してから後追いするのではない対策方法や応援に頼らない職員体制、保健師の本務である感染者を増やさない予防指導、安全な執務環境が必要です。

集約され、弱体化されてしまった京都市の公衆衛生業務を、現場の努力だけで行うには、もう限界です。