第7回行財政審議会
第7回行財政審議会
発信しつづけたことで委員発言に変化が ―行財政改革に抗して―
2月15日、第7回「京都市持続可能な行財政審議会」が開催され、京都市への答申の取りまとめが行われました。
市民生活のしわ寄せとなる審議内容に“待った”をかける意見が、これまでになく相次いだことは、この間の運動の成果といえます。
京都市職労は、市民生活を守り支えるための財政再建化をめざし、ひきつづき運動を進めます。
傍聴した永戸有子委員長にききました。
これまでにない委員発言続々と
今回の審議会を傍聴して驚いたのは、これまでにはなかったような委員の発言があったことです。
ある委員からは、「敬老乗車証を守ってほしいという手紙をもらった。チラシも読んだ。それで、敬老乗車証が高齢者の生活を支える重要な施策であることがわかり、非常に評価されているということが分かった」という発言がありました。審議会委員への手紙やチラシなどによって市民の声が委員に届いているということを実感しました。
市職労も、人件費に関わる審議会の際に、職員の働き方の現状や民間委託の実情について、審議会委員に手紙を出しました。そのことに直接ふれたわけではありませんが、委員からは、時間外勤務の現状をふまえて、「内部の業務に無駄がないか徹底的に見直しが必要。職員の健康や家庭生活を守るためにも不可欠」、「時間外勤務を減らすためには、仕事を減らさないと無理。ものすごい数の計画をつくるとか、行政評価を緻密にやり過ぎるということをやめることが必要」という発言がありました。
民間委託一辺倒の方針に「待った」の声
また、民間委託に関しても、委員が実際に関わっている都市計画局や建設局の事例から、「他都市では民間のコンサルタントに発注すれば1千万から2千万になるところ、京都市では職員がやっている。役所内に専門職的なことができる職員が増えていると思う」「民間への委託が本当に適切なのか丁寧に見る必要がある」という、民間委託一辺倒の方針に対して問題提起するような発言もありました。
注目される答申内容への反映
審議会会長は、「子どもの貧困や高齢者の生活困窮など問題があるなかで、行政はそれに徹底的に寄り添わないといけないというのが委員の思い」、「コロナで本当に生活が困窮しているので、少なくともコロナが一段落するまでは、社会的弱者にしわ寄せがいくような見直しはしないということを答申にはっきり書かないと、市民に理解は得られない」と発言しました。
このような発言が、答申にどう反映されるのか注目したいと思いますが、行財政改革の基本方針が変わったわけではありません。
今後も市職労として、市民生活を守り支える市政にするため、またそのために必要な公務を守るため、そして職員が健康にいきいきと働き続けられる市役所をつくっていくために、京都市の行財政改革に抗するとりくみをすすめます。
永戸有子