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2022年09月02日

行財政改革計画 過大に演出された財政危機

8月2日、京都市は令和3年度決算概況について広報発表しました。その内容は、9月1日付市民しんぶんにも掲載されています。

決算概況では、詳細がわからない部分もありますが、2021年度(令和3年度)決算の内容からみえてきたものをまとめました。


京都市職労中央執行委員長
永戸 有子

ここがオカシイ01 あれだけ強調していた「500億円」の財源不足は、どうなった?

2020年10月、2021年の予算編成において「500億円」の財源不足が見込まれることが発表されました。

以降、庁内でも、市民に対してもこの「500億円」不足が強調されてきました。

しかし、2021年2月、実際の予算では財源不足は「236億円」に、その後2022年2月に補正予算が組まれた際には「実質49億円」に財源不足は減少しました。

決算では、この財源不足はどうなったのでしょうか。

市は、決算概況では、85億円が不足しており、89億円の特別の財源対策をしなければいけなかった(うち公債償還基金からの取崩しは50億円)と説明していますが、一方で過去の公債償還基金からの借入金の返済に187億円あてています。

これは当初予算では計上していなかったものです。

187億円を返済にあてなければ、あらたに特別の財源対策は不要であり、収支としては102億円の黒字です。

つまり、「500億円」赤字と見込まれていた2021年度予算は、終わってみれば「102億円」の黒字だったとみることができます。

 

ここがオカシイ02 公債償還基金の枯渇の危機を「回避」!?

決算概況では、収支見込みの改善について「R6年度の公債償還基金の枯渇の危機は回避しました」としています。

しかし、前述の財源不足の推移をみると、そもそも「R6年度の公債償還基金枯渇の危機」自体が疑わしいものだったと言わざるを得ません。

過大に演出した危機が実はそうではなかったことがわかったということであって、それを「回避」したという説明にはひどく違和感を感じます。

 

ここがオカシイ03 前提が違っていたのだから、市民と職員に負担を押しつける計画については、一旦立ち止まって検討し直すべき!

収支見込みが違っていた大きな要因は歳入が増えたことです。

決算概況では、「一般財源収入の増加は非常時における国の財政措置が大きく影響している」として、歳入増は「一時的なもの」だと強調していますが、当初予算との比較でみると、大きく違ったのは、市税収入、それも法人市民税です。

これがずっと継続するとみるのは早計かも知れませんが、そもそも「コロナ禍で税収が激減し、それがしばらく継続する」ことを前提に考えられた「行財政改革計画」については一旦立ち止まるべきです。

市は「今すぐ改革をやらなければ数年後に財政再生団体に陥る」と大々的に宣伝し、「財政再生団体になるのは困る」と職員にも市民にも思わせることで、職員給与をカットし、市民負担押しつけ、福祉の後退を強引にすすめています。

その前提が間違っていたことが明らかになったわけですから、市民や職員に負担を押しつける計画については、一旦立ち止まり、検討し直すべきです。