お知らせ・ニュース

2022年10月05日

児童相談所の長時間労働の実態 虐待相談件数過去最多 緊急通報一晩3回も

市職員の長時間労働の問題は、コロナ禍で突出しているコロナ対応職場の他にも、児童相談所(児相)で1000時間超えの異常超勤があることが、民生支部の超勤縮減検討委員会であきらかになりました。

京都市第二児童相談所の虐待班の係長に聞きました。


緊張状態が続く業務

厚生労働省は、全国の児相が2021年度に対応した虐待相談件数(速報値)が前年度より2615件増え、20万7659件になったと発表しました。

31年連続で最多を更新しています。(京都新聞/9月11日)

児童虐待が増加している背景には、コロナ禍による閉塞的な環境以外にも、虐待ケースに社会的に敏感になっていること、関係機関の情報共有などが一定程度進んでいることなど「良い意味でも悪い意味でも可視化されている」状況があります。

京都市第二児童相談所の虐待班の係長は、3月に90時間、毎月50~60時間の時間外労働があるといいます。

日中は、保育園や学校などからの通報が多く対応に追われ、緊張状態が続き、「時間外にやっと自分の業務に取りかかれる」状況です。しかし定時以降でも、一時保護した児童の保護者の仕事が終わった20時過ぎから面談が入ることもしばしばあります。

 

毎晩のように保護

こうした状況に加えて、夜間は児相、第二児相の係長が3週間に1回程度の当番で緊急対応用の携帯電話を持ち帰ります。

一晩に3回、緊急通報があったことも。余程のことがない限りワンオペで対応しています。

児相では「毎晩のように誰かが保護されている」といいます。

児童虐待防止対策におけるルールには「虐待通告受理後、原則48時間以内に児童相談所や関係機関において、直接子どもの様子を確認するなど安全確認を実施する」ことが求められています。

そのために、ゴールデンウィークや年末年始の連休も合間に出勤して対応しています。

 

児相の長時間労働を解決するには

一つひとつのケースに丁寧に対応することが求められ、そのためにも増員は不可欠です。また経験のあるベテラン職員の配置も重要です。

虐待班の係長は強調して語りました。

「児相の長時間労働の解決には、人員増はもちろん必要。しかし、児相に通報が来る手前で地域で未然に防ぐことが重要だ。区役所にあるはぐくみ室など、地域でケアできる状況をつくるために人員を配置していってほしい。通報しなくていい世の中をつくっていくことが児相の長時間労働の解決になる」