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2022年10月19日

マイナンバーカード業務の現状 マイナンバーカード取得は任意のはずでは??

 

2016年1月から交付が開始されたマイナンバーカード。政府は、カードの普及を「デジタル社会の基盤」と位置付け、来年3月末までにほぼすべての国民に行き渡らせるとしています。

しかし、交付率は国が思っていた以上に伸びず、取得を促すためのマイナポイントキャンペーンの実施や、交付率によって地方交付税の算定に差をつける方針を示すなど必死です。

マイナンバーカードの業務を担う、会計年度任用職員に現場の実態を聞きました。


センター集約に市民は混乱

京都市は、マイナンバーカードの交付、申請受付、電子証明書の更新など、それまで各区役所・支所で行っていた業務を2021年9月から中京区にあるマイナンバーカードセンターに集約して行っています。

電子証明書の更新手続きや、暗証番号の変更などはマイナンバーカードセンターでしかできませんが、区役所・支所で手続きできると思っている市民は多く、区役所や支所を誤って訪れる市民が後を絶たない事を受けて、京都市は今年8月からは、一部の業務を区役所・支所でも行えるように変更しています。

 

業務の変更に職員は困惑

マイナンバーカードの申請受付や交付などの業務の大半は、会計年度任用職員と人材派遣会社の派遣社員が行っています。

会計年度任用職員はカードセンター、区役所・支所、証明書発行コーナーにほぼ日替わりで勤務。予約状況によっては、1日の勤務中に発行コーナーとカードセンターを何回も往復することがあり、さらに現在、商業施設などでカード申請ができる出張特設ブースに派遣されることもあります。

「会計年度任用職員として雇用されるときには、マイナーバーカードの交付業務をすると言われていたが、実際には業務内容が次々増え、また使用する様式などもコロコロ変わるので本当に大変です」

 

大量のカード処理が滞留

第2弾のマイナポイントキャンペーンが始まった6月からは、申請数が急激に増え、カードセンターには多くの市民が押し掛けました。1人の対応時間も、待ち時間も長くなり、直接対応する会計年度任用職員や派遣社員は、市民の苦情や罵声を受けることもあるといいます。

1日にできる処理件数は最高でも1000件で、時には残業して処理に追われていますが、やり切れる見通しも立たないような大量のカード処理が滞留しています。お昼の休憩時間の前後の時間に予約が入っている時は、自分の休憩時間を削って対応することもあり「もっと処遇を良くしてほしい」と本音がこぼれます。

 

職員への取得勧奨

総務省の調査によると2022年9月末時点での全国の交付枚数は人口に対して49%と約半分。京都市の交付状況は49・5%と低い割合です。

総務省は今年6月、自治体ごとのマイナンバーカードの交付率に応じて、来年度から、地方交付税の算定に差をつける方針を明らかにしています。

マイナンバーカードの取得は任意であるにもかかわらず、京都市役所でも、職員に対してカード取得を呼びかけるメッセージを職場のパソコン画面に表示したり、カードの受け取りを職免とするなど、勧奨を強めています。

 

本人の意向ではなく国の方針で?

健康保険証とマイナンバーカードの一本化や、運転免許証も、2024年度末から希望者は一本化する法律も施行されることが報じられています。

本人の意向に関わらず、国の方針でカードを取得しなければならない状況が、今後さらに進むことも予想される中、国や自治体の勧奨がさらに強まり、現場の職員が翻弄されています。

業務の大変さから、やめていく派遣社員も多いといいます。非正規の職員を便利使いし、使い捨てにするような業務のあり方で良いのでしょうか。