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2022年12月07日

ザ・しょくば【2022.12.1&12.15】

京都市が、福祉保育労京都地本学童保育・児童館支部との団体交渉を拒否したことからはじまった一連の争議。学児支部は京都府労働委員会へ不当労働行為救済申立を行い、府労委は、市学童保育所管理委員会が運営する施設に勤務する組合員については団交に応じなければならないと命じた。京都市は、府労委の命令が不当であると提訴。一方で学児支部も全面勝利に向けて訴訟し、学童保育・児童館京都市団体交渉拒否事件は、11月15日に第一回公判を迎えることとなった。▼第一回公判後の報告集会で、学童・児童館職員が涙ながらに訴えた。低賃金で退職者も相次ぎ、厳しい人員体制のなかで、それでも学童保育を必要とする子どもたちに寄り添い、援助してきた。そんな日常の苦闘を蔑ろにしてほしくない。市長はこの声を聞いてほしい。▼報告集会では、度々、課長として窓口を担った元職員の姿勢が話題となった。1989年の団交拒否事件は、田邊市長(当時)が団交に応じることで解決。以降、団交が続いてきた。そのなかで窓口を担った元職員はすべての児童館に聞き取りを行い、組合と協議してきたという。▼市長のトップダウンに対し、公務員という制約のなかで立ち回るには限界がある。しかし元職員の個人の資質や人格者としての態度はあったとしても、住民の福祉の増進、全体の奉仕者としての公務の役割を持ち合わせること、それが本来の公務員の姿なのだろう。(赤髭)