2023年02月21日
ザ・しょくば【2023.2.15】
目に見えるものと目に見えないもの―あなたが大事にしたいものはどちら?▼目に見えるものも大事なことはわかっているけど、目に見えないものにも気づけることのほうを、私は大事にしたい。▼当局より会計年度任用職員のある職種について人員削減が下ろされた。『市民から苦情を言われる業務を増員したいから、苦情のない業務を減員しよう。職員数としては+-ゼロですませられるから一石二鳥だ。年休の取得状況も増員する業務は10日程度に比べて、減員する業務は20日以上取得しているから、業務に余裕がありそう』そんな机上で考えられた目に見えないこころの声が聞こえてきた。▼『ならば説明は、件数の増減を資料として示せばいけそうだ』と後付けし、目に見えるもののみですませようとする。これが今の当局のやり方。▼なんのためにその業務があるのか。人員削減したら業務はどうなるのか。年休を多く取得した職員にはなにか事情があったのではないか。職場での実際をできる限り多方面から見聞きしたうえで、目に見えないものを想像しつつ検討し説明する。それが誠意ある人のする仕事ではないか。▼人員削減は非正規職員の雇用に直結するだけでなく、利用する市民にとってもサービスの低下につながる。非正規職員や市民を『机上のパズルの駒』としか見ようとしない京都市の姿勢は、人として尊厳を持った対応であるとはとてもいえない。情けない。(増)