お知らせ・ニュース

2023年08月17日

ザ・しょくば【2023.8.1】

「米国ハリウッドで俳優組合が大規模なストライキ」のニュース。映画で活躍した俳優たちがストライキを支持し、勇気が湧いてくるようなスピーチをしていた。一方で、ワイドショーなど日本のマスコミの報道では、ネガティブな印象も受ける。▼日本の従来型のストライキが国内では支持されず、アメリカなど諸外国のストライキがなぜ歓迎されるのか。▼集英社新書「ストライキ2・0 ブラック企業と闘う武器」(著:今野晴貴)のなかでは、日本型企業別組合と諸外国における産業別組合の労働組合の構成による影響が指摘されている。▼一方で、国内でも新しい時代のストライキの姿がある。佐野SAのストライキ、自販機大手ジャパンビバレッジ争議など記憶に残るインパクトのあるものや、保育士一斉退職、ワンオペストなど労働組合法に基づく正式なストライキではないものも。それらはSNSというアンプを通じて、多くの支持が得られた。▼「21世紀型のストライキ」へとアップデートしていくための経済的土台、製造業からサービス業へと産業構造の変化などの条件とともに、利潤第一主義のもと不条理な働きかたの経験が蓄積されるなかで「社会正義」としてストライキが支持される基盤がつくられていると指摘する。▼唯一にして最大の交渉資源、「労働力の担い手が労働力を意識的にコントロール」するストライキ。労働者は闘いから学び鍛えられていく。(セブン)