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2014年05月20日

[ザ・しょくば] 5月1・11日付

▼区役所の市民税課で行う課税事務が、システム化して数年が経つ。以前は、職員が紙とハサミと糊を使った作業で長期間に渡って長時間労働をしていた。システムができてからは画面の中で、課税ができるようになり、問題を残しつつも全体として省力化され、超勤時間が短縮された。▼当局としてシステムの完成を判断するや、すぐに電算効果で人減らしが言われた。電算化によって処理の山場が以前より後にずれ、作業密度があがっている。パソコン画面に長時間向き合うのは相当の負担である。しかも、システムによって各区の処理達成率は誰の端末からも確認でき、あの区は遅れているということが話題にのぼる。上司には個人の毎日の処理件数まで一目瞭然でわかる。誤れば犯罪不祥事まがいの扱いを受ける。職員は追い込まれる。▼余力がなくなっていくのだ。電算化で得られた余力は市民サービスに振り向けられるべきだが、実際は費用対効果の名目でアルバイトや職員の人件費削減に消えた。▼年金400万円以下の高齢者の多くは、今や税務署ではなく、区役所に住民税の申告に来る。お年寄りからの「また来年くるわ、先生」との申し出に無言で応え、また市税事務所という大きな人件費削減の渦に飲まれていこうとしている。▼電算化とは何か。技術の進歩は人間の自由を拡大するものであるはずだ。もしそうでないなら、電算化の名を借りた別のものである。(久平)