お知らせ・ニュース

2014年06月12日

待機児童ゼロと広報発表されたけど…

増加する保育所入所申し込み児童数

 5月20日、京都市は4月1日現在において、保育所待機児童ゼロを達成したと記者会見しました。
 少子化の煽りで、小学校入学前児童数は2008年度から約2700人減少していますが、保育所入所申し込み児童数は逆に約3300人増加しています。
 背景には貧困が横たわっており、共働きをせざるを得ない状況が広がっているといえます。

待機児童の定義 ―特定保育所希望は除外

 待機児童の厚生労働省の定義は、特定の保育園を希望し、私的理由で待機している場合は待機児童数からは除外されます。また「求職中の場合も求職活動の状況を見極めたうえで判断すること」とされています。
京都市の場合、自宅で求職中や労働時間が月64時間未満等は「保育の実施基準」に該当しないとされ、保育所入所申込児童数のうち451人が、待機児童数から除外されます。
 また、通常の交通手段により自宅から20~30分未満で送迎できる保育所を全て希望していない場合も、「保育の実施基準」に該当しない児童数となり、待機児童数から除外されます。
 子育てする環境を保護者が選択することが、「待機児童」から除外されるというのはおかしいと、保育関係者から異論が出ています。

瞬間的待機児童ゼロがもたらすもの

 今年度は民間園も市営保育所も、4月1日時点で定員を増やして、例年以上の子どもたちを受け入れています。そのため市営保育所は100人近い保育士の欠員を臨時職員でなんとかしのいでいます。これまで、年度途中入所や虐待等の緊急度の高い子ども、障がい児等の入所も担ってきた市営保育所ですが、今年度は年度途中入所もままならない状況になっています。
 また、0歳~3歳までをうけいれる昼間里親制度がありますが、低所得者ほど保育園との比較では自己負担が高くなる料金設定になっています。待機児童数が多い行政区の支援課の担当者は「低所得者ほど負担が大きくなるのは、何とか改善できないかと思う」と訴えます。
 来年度からは「子ども子育て新システム」のもとで保育行政が勧められます。保育を儲けの対象として扱うのでなく、必要な子どもには平等に質の良い保育が提供できる体制をつくることが求められています。