お知らせ・ニュース

2014年12月01日

京北地域 小学校統合・小中一貫校問題

京北支部ビラ-2京北支部ビラ-2予算削減の大ナタふるう

京北・学校

 小中学校の統廃合を積極的に後押しする政府方針が出されました。合理化を進めようとする国の動きと相まって、京北の3小学校統合と小中一貫校構想が教育委員会から提案されています。京北地域では何が起こっているのか、京北支部長の岩本さんにお聞きしました。

 

一方的なメリット論ですすめられる

 京北には3つの小学校と1つの中学校があります。子どもの数が減っている現状はあるものの、「3小学校統合、小中一貫校方針」については、学校や地域からも、全く聞くことはありませんでした。
 4月に教育委員会と学校の呼びかけで開かれたPTA会長会にて、初めて小学校統合と合わせて小中一貫校を提案され、その後はすごいスピードで話が進められています。
 教育委員会からの提案は資料もなく、一方的な一貫校や統合のメリット論ばかりで、「各小学校PTAで話し合い、一貫校要望の決議を出して下さい」というものでした。PTA会員や地域住民の本来の思いとはかけ離れて「PTAの決議をもって、地域へと広げ、地域要望が教育委員会に出されたから進める」というやり方です。

市教組との共同した取り組み京北支部ビラ_ページ_1

 実施は6年後を予定していて、関係してくるのは、保育所の子どもたちです。「保育所の保護者にも説明をしてほしい」という声が何度も出されていますが、「教育委員会管轄だから」と説明会の場は設けられません。
 京北支部では、市教組から講師を招き、「統合・小中一貫校」についての学習会を2回、PTAや地域住民も交えて開催し、のべ77人の参加がありました。
 京北の小学校は小さな行事でも地域との関係がとても密接です。稲刈りや、全校川遊び、学校給食のこだわりなど、小規模校でもきめ細やかな教育がされていることをたくさんの意見から改めて感じました。学習会に出された意見をもとに市教組と共に、ビラを作成し、地域に配布をしました。

ねらいは予算削減

 そうした取り組みのなかで、自主的なネットワーク「京北LOVERS」という(市民運動)団体が活動を始めています。
 京都市は京北地域活性化企画本部を設置し、『子育て支援』『定住促進』『雇用の創出』を三本柱に京北地域の活性化を検討していますが、「統合・一貫校方針」のねらいは予算削減であり、京北地域の活性化とは逆行しています。
 「この素晴らしい教育が受けられる京北に住んでほしい」と胸をはって言えるように、京都市には地域住民の意見をもっと真摯に聞いてほしいです。

京都市職労京北支部 支部長  岩本 在美