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2016年03月24日

【ザ・しょくば】2016.3.21

 定年を迎える組合員さんの話。退職後の生活を考え、定年退職者向けの研修を受けました。「こんな退職金少ないとは…働かなあかんわ」と再任用を申し込み、「保険会社からの株購入の話がほとんど」と言います。30年以上働き続け、迎えた定年が、新たな生活不安に陥り、老後の生活資金は投資で賄えと言わんばかりの研修に、「どこまでアホノミクスを支えなあかんのや」と。▼一方、2月15日の予算委員会で安倍首相は、最近の株価下落で年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用損拡大が指摘されていることに「想定の利益が出ないなら当然支払に影響する。給付に耐える状況にない場合は、給付で調節するしかない」と述べ、「運用状況で年金支給額の減額もあり得る」と言いました。株価下落などアベノミクスの行き詰まりと、株式運用で生じた巨額損失のツケは国民に押し付けるというのです。▼55歳定年で年金が支給されていた時代から、年金支給が60歳になることで延長された定年制。そして今度は年金支給が65歳になり、つくられた再任用制度。申し込むにあたって、所属長から「雇用されることをありがたく思え」的な言動を受けたという組合員の声も多く聞かれます。また高齢者の貧困・下流化は誰にでも起こり、「一億総老後崩壊」と言われています。そこから「一億総老後安心」へチェンジが必要です。
(年 金子)