2016年04月15日
【ザ・しょくば】2016.4.1
パワハラで体調を崩し仕事を休んだり、退職する職員がいる。そのような方々とお会いする機会があり、いろいろお話を伺ってきた。パワハラを起こす上司には二通りがあるようで、一つは「その人自身の人格などに問題がある」というものだ。これはどうしようもなく、その人物が退くしか仕方がない。このような人は、その上司や周りの職員は気づいているが、見て見ぬふりをするのが常態となっている。「腫れものに触らない」という姿勢である。▼もう一つは次のパターンだ。職場が慢性的な人員不足となっており、更にその職場に新たな仕事が持ち込まれる。上司は自分の仕事でいっぱいとなり、部下の状況を考慮せず、ついつい厳しい叱責や冷たい言葉をかけてしまうのである。相談を受けた際、「職場が激務でなければ、きっといい上司だったろうに」という言葉が印象的だった。これは「人手不足を原因とする人災」だ。どちらにせよ被害を受けた人は大変である。いや「大変」という一言では片付けられない。その人自身や家族の人生を大きく変えてしまう。▼ある統計ではパワハラを生む職場には共通点があるという。長時間労働が蔓延し、不払い残業を生じている職場だそうだ。業務量過多は職場の余力を奪い、歪みを増大させていく。職場の歪みはそこに働く労働者が一番感じている。労働者よ団結しよう、「快適な職場を我に」と。
(マンダリンストロベリー)