ちょうさほうこく綴

同和補助金問題 刑事告発に!〔声明〕(2003.1.30)



京都市職員労働組合中央執行委員会声明
2003年1月30日


京都市は部落開放同盟との癒着をただちに断ち切れ!
不正を許さない市政の確立を



<不正支出が明らかになって以後の経過>

 京都市が97年〜99年に部落解放同盟の市内の10支部に支給した学習事業補助金5,422万円のうち、約4,400万円の「不正支出」が詐欺にあたるとして、市民と弁護士が1月23日、京都地検に市内の部落解放同盟の支部長等と支給に関わった課長級以上の職員を告発した。

  この事件に関連して、京都市は、内部につくった不正調査委員会の中間的報告として、1月21日、支給した事業補助金のうち、16件680万円がカラ事業だったと公表した。2月末には全容を解明し、水増し分を含めた損害額を各支部に返還請求する方針も打ち出したが、そこには不正を働いた団体に対して「違法性」を問う姿勢は示されず、違法が明確となった分に限って「返還すれば免罪」とも取れる内容となっている。

 部落解放同盟京都府連合会は、1月22日、府庁で記者会見をおこない、この補助金について「一部、不適切な運用があった」ことを認めつつ、不正の原因は「京都市同和行政執行上の点検の甘さ」であって、部落解放同盟の責任は「仮に京都市と各支部との了解事項であったとしても」「長い年月の間に緊張関係の欠如が発生した」ことであるとし、京都市に責任を全面的に転嫁しようとしている。

 
<京都市の同和不正支出事件の歴史>

 京都市の同和行政にまつわる「不正支出」が表面化したのは、83年のいわゆる「鳥居事件」が最初である。市当局は、事件発覚後も徹底究明や厳正な措置を行わず、鳥居らの個人的責任を断罪しただけで、同和対策事業の見直しに本格的に取り組まなかった。鳥居事件をはじめとした一連の「詐取」事件で明らかになった5億円を超える公金の使途は現在でも不明のままである。

以後、同和行政の見直し・終結を求める決議が市議会で繰り返されてきた。

 
<京都市長選挙と同和行政>

 同和対策が長年にわたって実施されたことにより、かつてみられた格差は大幅に縮小し、80年代の後半から、全国的に同和行政の見直し・終結が急速に進んだ。

しかし、京都市は、同和対策事業の目標と到達点を確認することなく「なお根強く同和に関する差別が残っている」との認識にたち、運動団体対応型の同和行政を継続したため、その歪みはいっそう拡大し、市政全般に悪影響を与えるようになった。

93年の市長選挙で、市職労をはじめとした民主勢力は、それまでの「同和タブー」を打ち破り、京都市の病根の一つとして、「部落解放同盟一部幹部いいなりの歪んだ同和行政」を大きな争点に押し上げた。わたしたちの訴えは広く市民の共感を呼び、以後、京都市当局に同和行政の見直しの必要性を認識させることとなった。

96年の京都市長選挙でも、市職労は、京都市同和行政の歪みの是正・終結を、大きな争点とさせた。「同和行政の終結」というわたしたちの訴えが大きく拡がる中、桝本陣営も、選挙戦の途中から「同和行政の終結」を言い出さざるをえなくなった。

 
<京都市の同和行政「見直し」「終結」の 特徴>

 97年からはじまる京都市同和行政の「見直し」は、従来と同様に、情報の非公開と部落解放同盟一部幹部との「パートナーシップ」を最優先課題として、その許容範囲内ですすめられた。

  不正支出があきらかになって以後も、桝本市長は、部落解放同盟との「話し合い」の場である企画推進委員会との懇談会は継続する意思を表明し、支部の旗開きや集会等に市の幹部職員を「自主的」「自発的」に参加させている。

 今回告発された事件が、97年度以降のものであることを踏まえれば、桝本市長が市議会で「京都市の同和行政の見直しは日本一」といい、「同和対策事業は13年度末をもって終結した」と発言しても、まやかしにしか聞こえない。

 
<京都市のまずなすべきこと>

  また、醍醐地域の10校区自治町内会連絡協議会などの「温泉地研修」に多数の職員が公費参加している事実も報道され、同和行政における歪んだ手法が市政全般をおおっている実態も明らかにされている。

 京都市がまずなすべきことは、部落解放同盟との癒着を断ち切ることはもちろん、一部特定の有力者に左右されるという体質そのものを改め、市政全般において、公正・民主を貫くことである。
職員を管理・監督する立場にありながら、不正に「加担」「共謀」し、不正を「誘導」してきた市幹部の責任を追及すると同時に、不正を許してきた市の組織的体質と市長の責任を明らかにすることが重要である。

 
<不正を許さない市政の確立を>

 市職労は、96年市長選挙以後も、同和行政の歪みの是正・終結に向けて、多くの個人・団体とともに、「同和行政終結を求める市民集会」を大規模に成功させ、「同和行政終結に向けての政策骨子(案)」を発表し、提言をおこなうなどのさまざまな活動をおこなってきた。

  今回の不正事件は、地方自治と地方公務員制度のあり方についての根本的な問題も数多く含んでおり、市職労は、この事件を引き起こした背景についての真相究明と、不正を許さない市政の確立のため引き続き奮闘するものである。


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