2018年07月02日
【ザ・しょくば】2018.3.11
今年4月、保育所保育指針が改定施行される。それに伴い、研修が実施されている。指針は保育所における保育の内容やその運営に関して定められ、保育計画や実践には必要不可欠だ。指針には「解説書」が出され、その内容も重視されるが、今回は施行を目前にしても解説書はない。現場の保育士が内容を理解するには研修が不可欠だ。その研修に、ほとんどの保育士が、勤務時間外の夜や休日に参加する。しんどいと思うこともあるが、〝保育士の専門性〟を考えると、「行かなければ…」と感じることも事実だ。▼指針には「職員の資質向上」について書かれている。保育士は「保育所内外の研修等を通じて…それぞれの職務内容に応じた専門性を高めるため、必要な知識及び技術の修得、維持及び向上に努めなければならない」とあり、施設長には「保育の質および職員の専門性向上のために必要な環境の確保」が求められる。職員が研修を受けられる環境の確保は、「施設長の責務」でできるのか。どんなに施設長が望み、工夫しても、保育士の配置基準にはそれらは考慮されないため、すべての保育士が勤務時間内に十分な研修を受けることは困難だ。▼指針の内容は、大切なことも多く記述されているが、現場の実情にあったものであるかは疑問だ。だからこそ、この指針改定の機会に、私たちが望む保育を考え、そのために必要なことには声をあげなければならない。(白うさぎ)