2018年10月10日
【ザ・しょくば】2018.10.1
市職労新聞で『嘱託員ツナグ職場訪問』が掲載されている。取材に同行させていただいているが、取材に応じた嘱託員それぞれがメモを準備し、自分の職を自分の言葉で解説してくれる。そしてそこには市民の生活に寄り添う自治体で働くものとしての誇りと尊厳があることが伝わる。自分の雇用問題と自分の職が欠けたら、市民生活に影響するという一体のものとして語られる。▼そもそも、人員削減と一体で嘱託員を増やし、自治体の責任を放棄しようとしてきた市政に原因があるが、それでも市民サービスを後退させず、市政の担い手として支えてきた嘱託員。そこに甘えてきた自治体の姿勢は、厳しく問わねばならない。▼同時に正規職員も、嘱託員を同じ働く仲間として迎え入れてきただろうか。ちょっと昔の話。正規職員が担うことになる新たな業務説明が組合に示されている時、「『そんな業務は嘱託にやらせておいたらいい』という正規職員の言葉が刺さった」と嘱託員の仲間が語っていたことがある。「嘱託員自身が選んだ働き方」とも言われた。しかし、その人は「正規職員と非正規職員という都合のいい働き方をつくったのは当局。正規も非正規も同じ労働者として互いの尊厳を守っていくことを大事にしたい」という。▼嘱託員の雇用と尊厳を守る運動は、一人ひとりが尊重される職場や社会を目指すことであると噛みしめる。
(マルガリータ)