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2019年01月11日

声明 京都市は、介護保険認定給付業務の集約委託化方針を撤回し、嘱託員130人の雇い止めをするな

声明
京都市は、介護保険認定給付業務の集約委託化方針を撤回し、嘱託員130人の雇い止めをするな

2019年1月10日
京都自治体労働組合総連合 執行委員長 福島 功
京都市職員労働組合  中央執行委員長 小林竜雄
京都市職員労働組合民生支部  支部長 南 隆一

 

京都市が2020年4月に、現在区役所・支所で行っている介護保険の認定給付業務を集約のうえ民間企業へ委託し、介護保険嘱託員130人を雇い止めしようとしていることが明らかになった。これは、介護保険制度の運営責任を民間企業に丸投げして市民サービスを後退させるとともに、介護保険制度発足時から働いてきた嘱託員を雇い止めするという、雇用主としての責任をも放棄するものであり、到底容認することはできない。

私たちは、京都市がこの方針を撤回することを強く求めるものである。

集約委託化によって、介護保険の手続きで迅速な対応ができなくなり、また区役所の相談窓口が体制的にも機能的にも脆弱になる。これは介護サービスが必要な市民や介護事業者にとって大問題である。

福祉用具の購入や住宅改修などの業務が集約委託化されると、これまでのように詳細な相談に応じ、迅速に対応することができなくなる。

専任の訪問調査嘱託員を雇い止めすることで、事業者が行う訪問調査の適正実施のためという元々の目的がかなわなくなるだけなく、緊急の依頼にこたえることができなくなる。

嘱託員の雇い止めにより区役所からは担当の職員全体の8割以上を占める専任職員がいなくなる。そして今後は区役所で実務を行わなくなるため、形式的な受付窓口にならざるを得ない。

また、委託丸投げにより業務に対する京都市の管理が困難となり、市民や事業者に不利益が及ぶことになる。

委託後は、市の職員から、個別事情を踏まえての依頼や、「迅速な対応を」といった個別の指示を行うと、偽装請負になってしまう。京都市として個々の進捗状況の管理はできず、また要介護認定の要ともいえる審査会資料の内容が実態に合っているかどうかという根本的なことについてチェックできなくなる。個々の状況を踏まえ、利用者に寄り添う対応ができなくなり、それは市民にとって大きな不利益である。

委託時や委託企業の変更時に業務が混乱することも問題である。昨年4月集約委託した名古屋市では、要介護認定の結果が出るまで2~3か月もかかるような事態が起きているが、同じようなことが委託企業の変更の度に繰り返されることになる。

さらに、委託先企業が膨大かつ詳細な個人情報を取り扱うという問題がある。

介護保険の認定業務においては、要介護認定の申請者の病名や細かい心身の状況、そして生活状況などの個人情報が記載された資料をもとに業務を行っている。このような個人情報については、民間企業ではなく、公的機関が取り扱うべきである。

以上のように、介護保険認定給付業務を集約委託化することの影響は計り知れないものがある。

嘱託員130人の雇い止めと業務の集約委託は、市民に大きなしわ寄せが及ぶ問題であると同時に、京都市の雇用に対する姿勢が根本から問われる問題である。

嘱託員は介護保険制度発足時から配置され、業務量が増えるなか、京都市は正職員を減らして嘱託員を増員してきた。嘱託員の経験の蓄積によって現在の介護保険業務が滞りなく遂行されているといえる。

京都市はこの間、経済団体に対し、安定雇用の拡大や就労環境の改善を繰り返し要請しているが、その当人が、長年介護保険行政に貢献してきた嘱託員を雇い止めするなど、とんでもない暴挙である。

京都市は、集約・委託する理由を、今後要介護認定者数が増加する一方で生産年齢人口が減少し、全国的に介護職員が不足しているもとで、嘱託員を確保し続けることが困難であるからとしているが、そのことでなぜ集約・委託化になるのか全く理解することはできない。委託することで人材が確保できるというのは、全くの幻想であり、そのことは市バスの委託企業が人手不足のため撤退するという実態をみても明らかである。

私たちは京都市が介護保険認定給付業務の集約委託化方針を撤回し、介護保険制度の公的責任を守り、嘱託員の雇用を継続することを強く求め、市民や幅広い団体・関係者とともにとりくみをすすめていく決意である。

京都市職労市民版
▶▶介護保険ビラ1面
▶▶介護保険ビラ2面

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