2021年03月18日
【ザ・しょくば】2021.3.15.
同じ職場の同僚に職場での問題意識を聞いてみた。▼50代ベテラン職員は「みんな真面目で一生懸命働いてる。だけど、仕事に対する情熱がどうも薄れているような気がする」と。▼一方、20代若手職員にも聞いた。「残業はないし、年休も取りたい日に取れるので、今の職場に満足しています。仕事は大切ですが、プライベートの充実はもっと大事です」▼ふたりの仕事に対する温度差が気になった。ベテラン職員の若手時代を調べてみた。バブル真っただ中の1990年代。栄養ドリンクのCM『24時間戦えますか』が流行っていた。市職員の多くも毎日遅くまで残業。年休もなかなかとらせてもらえなかった。上司に誘われてよく飲みに行き、遅くまで仕事の話をしていたそうだ。まさに仕事一筋の時代。▼若手が生まれ育ったのは「ブラック企業」や「パワハラ」という言葉が使われ始めた2000年代。それまでは当たり前とされてきた働き方の見直しが始まった時期だ。特に流行したのが「ワークライフバランス」。仕事は定時までに終わらせ、家族や趣味などのプライベートな時間を充実させる。▼なるほどベテラン職員が若手だった頃は仕事一筋が求められる時代だった。かたや今は仕事と家庭の両立が求められる時代。だが、仕事に対する考え方は職員ひとりひとり違う。時代が求める働き方があったとしても、多様な働き方が受け入れられる職場であってほしい。(ねこまる)