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【コラム】ザ しょくば(2026年8月)

2026年8月10日

 最近日本の安全保障を論ずる際に、強権・独裁国家の脅威を強調する人々が目立つ。▼だが強権・独裁国家こそが戦争志向との主張は疑わしい。現に民主主義国家でも、米国は絶えず自ら戦争を仕掛けている。▼要は現在の日本周辺に強権・独裁国家が多いので、自国の軍拡を正当化するためであろう。国内の不安を煽るには好都合だ。▼そんな折に一冊の本を読み始めた。日本語訳も出ているので、そちらを紹介しておこう。『独裁者の倒し方―暴君たちの実は危うい権力構造』(マーセル・ディルサス著、東洋経済新報社)▼古今東西の様々な独裁者を研究した成果を収めた書で、例えば、独裁者は決して降りられないルームランナーに乗せられているようなものだという分析で始まる。また、独裁国家では、軍隊の持つ武力は第一に自国民に対して向けられる、とのくだりは、高校時代に世界史の授業で習ったのを思い出した。▼彼らは決して狂人ではなく、むしろ理性的・合理的に行動する。その論理は我々とひどく異なるのかもしれないが。▼結局のところ、相手の立場に立って考えることが大切だという平凡な真理に行き着く。それは相手をただ肯定するのとは違う。▼仮に他国を恐れるにしても、相手を理解し正しく恐れることを心掛けねば。そう思いながら読書にいそしむ今日この頃である。(U)

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